伊勢丹のキッチンステージを終えて

 

5月26日から6月7日までの約2週間あまり蔵前のビストロ・カンパーニュとして出店させて頂き、たくさんのお客様に来店してもらい、ありがとうございました。

なんとか無事に終える事ができました。

とはいえ、初日の前日は緊張のあまり、よく眠れませんでした。久しぶりです。こういう気持ちは。

2月の中旬に食品営業部のバイヤー、中本さんから電話でこの話を頂き、初めは驚きと動揺を隠せませんでした。

「本当に、うちでいいんでしょうか?」

「こんな事、本当に実現するんでしょうか?」

「大体話しは分かりました。1週間だけ時間をください。必ず返事致します。」

こんな感じのやりとりです。

正直申しまして、最後の最後まで迷っておりました。今までもテレビ番組の依頼や、雑誌の取材など、自分らしく、、又、カンパーニュらしくない事は頑なにお断りしてきました。周りの人からは、もったいないだとかお叱りを受ける事もしばしば。でもその事によって時間をとられたり、お店がおろそかになる事は避けたかったのです。

お店の宣伝になると、やみくもに受け入れて、自分が業界人、文化人、有名人のつもりになって自分の店に顔を出さなくなり、逆にお店がダメになっていくパターンをいくつも見ているのです。

われわれの商売、特にビストロは店主が必ずいて、お客さんをもてなしてなんぼの世界です。心の中で相当な葛藤はありましたが26日の初日だけはランチをお休みを頂き、スタッフ全員で参加するという事と、あとの打ち合わせやセミナーはお店が定休日の月曜日を利用するという条件でお願いしました。

今までのキッチンステージはそうそうたるシェフばかりです。こんな蔵前という下町の小さなビストロのシェフで本当にいいのかと思いました。でも受けたからには奇をてらわず、自分らしくいこうと精一杯やりました。

たくさんの激励や励ましのメールや声をかけていただいた事、ありがたかったです。又、キッチンステージのバイヤーの中本さん、フードコーディネーターの清水さん、富原店長、小山シェフ、スタッフの皆様、ご親切にして頂き、ありがとうございました。

 

                                           シェフ 塩川達司

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